文系の受験生には人気の学部である経済学部。
国公立・私立問わず多くの大学に設置されています。
しかし、どんなことを学ぶのか、
また、似たような名前である「経営学部」「商学部」と何が違うのか
意外と知らない人も多いです。
大学に苦労して入ったのに思っていたのと学ぶ内容が違う…
となってしまうと大変なことになってしまうので、
中身がどうなっているのかを知った状態で学部を選択するようにしたいものです。
そこで今回は、
そんな経済学部について中心にお話しし、
それに付随して経営学部や商学部についても紹介をしたいと思います!
進路を決めるうえでの参考にしてください!
経済学部で学ぶ内容
まずは、経済学部で学ぶ内容を簡単に説明します。
ミクロ経済学とマクロ経済学
ミクロ経済学
個人・家庭・企業などの小さい単位の「モノ・ヒト・カネ」の流れを分析する学問。
それぞれの経済活動(モノを購入したり、生産したりする行為)が
社会にどのような影響を与えているのかを学ぶ
マクロ経済学
一国全体など、大きな単位の経済の流れを分析する。
GDPはどのようにして変化するのか、
景気が悪い時にはどのような政策をとるべきか、
などの経済の流れを学ぶ。
経済の「理論」「実証」「歴史」
「理論」
目には見えない経済の動きを数式などに当てはめ、理解できるようにする分野。
経済学の基礎なのでほぼすべての学生がこの分野を学ぶことになる。
「実証」
理論で学んだ内容がどのように実践されるのか、またされてきたのかを学ぶ。
現実に理論を当てはめる分野。
「歴史」
これまで経済学がどのように発展してきたのかを学ぶ分野。
経済学部に数学は必要?
絶対に必要です!
国公立大学のほとんどの経済学部は共通テストまたは2次試験で数学を受験科目としています。
私立大学の場合は数学が必要ないことがありますが、
早稲田大学 政治経済学部 経済学科 共テ併用
慶応義塾大学 経済学部 A方式
上智大学 経済学部 共テ併用/TEAP文系
など、数学が必須の受験科目となっている大学も増えています。
つまり、
経済学を学ぶ上では数学の知識は必要だと考えている大学が多いということです。
とはいえ、
受験科目に数学を入れてしまうと受験者が減ってしまう傾向にあるので、
必要とはわかっているが
私立大学は受験科目に数学を入れられないという背景があります。
特に、経済学の理論では高校数学の範囲より難しい内容を扱うことがあります。
大学の授業で高校数学のフォローをしてくれる場合もありますが、
指導のプロである高校の先生と異なり、
大学の教授は研究が専門の方なので、
教えることは得意ではない場合もあります。
さらに、大学の授業数は少ないため、
指導のペースも自動的に早くなります。
その結果、
高校数学が分かっていないため大学の授業についていけないということはあります。
もちろん、経済学全てで数学を使うわけではありません。
簡単な計算のみで終われるものや、
歴史など、数学を必要としない分野もありますが、
本当にそれを学びたいと思って経済学部に入ったのでしょうか?
経済学部を目指す生徒の多くが、
「お金の流れに興味がある」という理由で経済学部を希望します。
それを学ぶためには、数学の知識は無くてはなりません。
もちろん、
経済史など数学を使わない部分を学ぶことも素晴らしいことです。
しかし、
望んで経済史を学ぶのではなく、
「数学ができないから」という理由であるとしたら、
経済学部を選んだ意味が薄くなります。
経済学部へ進みたいと考えるのであれば、
数学を得意科目にするつもりで勉強をするようにしましょう。
経済学部と経営学部/商学部の違い
国公立大学には経営学部は少ないです。
(横浜国立大学や神戸大学など、設置している大学もあります。)
国公立大学で経営学が学べないかというとそんなことはありません。
経済学部で経営学を学ぶことができます。
つまり、「経済学」という枠組みの中に「経営学」が入っているイメージです。
では、
経営学部はどんなことを学ぶかというと、その名前の通り、
企業や組織の経営について学びます。
社会にある組織は基本的には利益を生み出し続けなければ存続ができません。
家の近くにあるコンビニも1年間お客さんが入らない場合、
99%はつぶれてしまいます。
そうならない様にどうしたらよいのか?
を学んでいきます。
どのようにしたら利益が生み出せるのか、
組織全体を一つの目標に向かって動かすにはどうしたらよいのかなど、
実践的な内容を学ぶことになります。
カネに関することも学びますが、
ヒトやモノについて学ぶことも多いので、
経済学部より数学の出番が少ないです。
(使わないわけではありません)
また、商学部は経営学部と学問領域がかなり被っています。
そのため、商学部しかなくても、
よく調べると経営学の内容を扱っていることがよくあります。
では、なぜ商学部と経営学部があるかというと、
それは歴史の違いです。
比較的歴史がある大学には商学部があり、
新しい大学には経営学部となっていることが多いです。
ちなみに…将来起業したいと思っている人は経営学部に行った方がいい?
経営学部だと経営理論が学べるので、起業に有利に働きます。
しかし、経営学を学んだから起業がうまくいくわけではありません。
大谷翔平の野球理論を理解しても、実践できるかは別問題です。
それと同じで理論を学んでも実践がうまくいくかは別問題です。
だから、必ずしも起業したい人が経営学部に行く必要はありません。
他に学びたい学問があるのであればそちらを優先するべきです。
経済・経営/商学部にはどんな人が向いている?
経済学部に向いている人
数学が好きな人
損得を考えるのが好きな人
論理的な人
データを見るのが好きな人
社会の仕組みに興味がある人
経営/商学部に向いている人
リーダーシップがある人
コツコツ貯金ができる人
細かい計算が好きな人
キャッチコピーが好きな人
起業のアイディアが既にある人
まとめ
経済学部:社会のカネ・ヒト・モノの流れを知る学問。数学は必須。
経営学部:組織が利益を生み出すための学問。数学はできる方が良い。
今回は経済・経営/商学部について取り扱いました。
これから志望学部を考える皆さんの手助けになれば幸いです!
・経済学部についてもっと詳しく知りたい!
・どの学部が良いのか聞きたい!
・勉強方法があっているか知りたい!
など、受験に関するご不明点があれば、ナセバ進学予備校までお問い合わせください!
それでは、
皆さんの進路選択が素晴らしいものになることを祈っています!